男性妊活 体験談

漢方との出会い、検査、顕微授精――。
男性にこそ積極的に妊活に取り組んでほしい
Kさん(30代・男性)体験談
妻と1歳の息子をもつ、関東在住のIT系経営者。クリニックで受けた検査をきっかけに、4年間に及ぶ妊活に取り組んだ経験がある。仕事柄生活が不規則になりがちなので、よい体調管理法を常に模索している。
体験者
ツラく長かった妊活の数年間。
休日にショッピングモールに行くことすらナーバスになった

妊活をしていた数年間は、想像以上にツラい日々でした。それまでは普通に出かけていたショッピングモールでは必要以上に子どものいる家族連れが目につき、出かけるのがイヤになることも。年賀状などでの友人の出産報告はもちろん、芸能人の妊娠報道も見たくなくて、目をそらす毎日でした。

他の夫婦にはできる子どもが、自分たちだけはいくら努力しても授からない。自分は自分、他の家族とは関係ないと分かっていても、そのふがいなさに押しつぶされそうな気持ちになっていました。

妊活期間は、私自身も相当なストレスを抱えていたんだろうと今にして思います。もちろん妻はそれ以上の大変な思いをしていたので弱音は吐けませんでしたが、まさか自分に不妊の大きな原因があるとは夢にも思いませんでした。

体験者
軽い気持ちで受けた検査で出た、衝撃の結果

男性の妊活って、一般的にはまだまだ知られていませんよね。私も不妊の原因が自分にあるなんて考えもしませんでした。だから、妻の付き添いで行ったクリニックで「検査だけでもしてみようか」という話になり、むしろ自分のほうに大きな原因があると分かったときには、本当にショックでしたね。

具体的には、精子の数が少ないのに加えて、運動率も悪いということが分かったんです。通常だとタイミング療法から人工授精、体外授精と進んで、それでもダメなら顕微授精という流れで治療を行うものですが、私たちの場合はこの時点で「顕微授精しかない」という診断をされていたので、すぐに顕微授精に進みました。

体験者
男性妊活専門のクリニックは待合室でも男性ばかり。
気兼ねなく通院できるので、一度受診することをおすすめしたい

この検査を受けるにあたって僕はインターネットなどで男性不妊についていろいろと調べていました。その中で気になったのが、男性妊活専門病院があったことです。
これも意外と皆さんご存じないのではと思います。通常の婦人科では周りの目が気になってしまいがちですが、男性専門ですから他の患者さんが男性ばかり。目立ってしまうから恥ずかしいかも、という不安が嘘の様で、かなりリラックスして受診できたのを覚えています。

なので、男性不妊が気になる方は、一度、受診をすることをおすすめしたいですね。

体験者
漢方との出会い、そして生活習慣の改善で
ストレスのケアをこころがけた

漢方と出会ったのは、2回の自然妊娠が実らず流産してしまい、その後もなかなかいい結果が出ずに悩んでいたときでした。仕事で漢方を扱っている会社の担当者の方と知り合いになったんです。漢方は自然成分で副作用もほとんどないので、その点でも安心感がありました。

顕微授精は1回で50万円ほどかかる高額な治療です。漢方を飲み続けて体質改善をはかるとともに、仕事を早めに切り上げて睡眠をよくとるなど生活習慣にも気を配り、少しでも子宝に恵まれやすいようにように心がけていました。

※この体験談は、2016年4月に実際に伺ったものです
※治療の効果等は個人によって異なります

体験者
男性だからこそできる妊活への取り組み方がある

そんな生活を続けて4年ほど経った頃、なんと自然妊娠したんです。医師からも自然妊娠は難しいと言われていただけに、本当に驚きましたね。
理由ははっきりとは分からないのですが、体質が徐々に改善されていたことに加え、無意識に感じていた治療に伴うストレスがほぐれたのがよかったのかもしれません。自然妊娠したのは長びく妊活に少し疲れとストレスを感じ、治療をいったんストップした時だったんです。

不妊の原因の半分は男性にある、というのは、データでも立証されていることです。妊活を終えた今あらためて思うのは、男性も若いうちからそういった認識をもって、積極的に検査を受けるべきだということ。日ごろから生活に漢方などの体質改善ケアを取り入れて、体調を整えておくことも大事ですね。
妊活中はどうしても、女性の負担のほうが大きくなるものです。そんなときにパートナーを支えるのも、男性の大事な役割。効果が見えないときは一緒に落ち込まないように気をつけつつ、前進が見えたときには2人で喜び合いながら過ごせば、夫婦の絆もより深まると思いますよ。